腸に何も異常がなくても、下痢や便秘、腹痛などの症状を伴う「過敏性腸症候群」という病気をご存知ですか。緊張するといつもお腹が痛くなる、通勤している時に何度もトイレに駆け込む人などはこの病気を疑った方がいいかもしれません。今回は、そんな過敏性腸症候群についてです。
1.過敏性腸症候群とは
この過敏性腸症候群は、腸に問題がなくても腹痛を伴った下痢や便秘などを引き起こす病気です。心身症の1つで、ストレスを抱えやすい現代人に多い病気です。特に、神経質な人、真面目な人、責任感の強い人などに発症しやすく、最近では受験のストレスなどで小・中学生にも発症しているようです。
病気とまではいかなくても、皆さんも緊張する場面でお腹が痛くなることがあると思います。
それが頻繁に起きて、生活に支障をきたすようになればこの過敏性腸症候群を疑ってもいいかもしれません。過敏性腸症候群は決して珍しい病気ではないのです。たくさんある消化器の病気の中で、過敏性腸症候群は最もよくある病気の1つです。
実際、便秘で受診する患者さんの2〜3割はこの過敏性腸症候群とされており、男女問わず病気に悩む人がいます。
2.過敏性腸症候群の症状
過敏性腸症候群の主な症状は、便秘異常や腹痛などです。便秘異常には、便秘型、下痢型、交替型があり、腹痛も痛みの軽いものから強く痛むものまで様々です。どの痛みの程度でも排便によって痛みが軽減されることが多いです。
その他の症状として、吐き気、食欲不振、めまい、頭痛、疲労感、不眠や不安感などがあります。過敏性腸症候群の症状の特徴として、ストレスにかかっている時に発症しやすいので会社や学校のない週末には症状が出ないことが多いです。
3.過敏性腸症候群の治療法
過敏性腸症候群の治療法として、生活リズムを正し健康的な便秘習慣を身につける、そして自分に最適なストレス発散方法を知ることが何よりも大切です。他にも場合によっては、鎮痛剤や精神安定剤、漢方薬など薬を服用することもあります。
薬物治療もいいですが、薬は根本的な解決にはなりません。あくまでも一時的な治療にしかならないので、規則正しい生活を送ることを優先してください。
ストレス発散も人によってそれぞれだと思いますが、スポーツをして汗を流すのが簡単にできて高い効果が期待できます。運動をすることで幸福ホルモンと呼ばれる「セロトニン」が分泌され、不安が解消され気分が安定します。
また、適度な運動をすることで夜眠られやすくなるのでおすすめです。運動と言っても、筋トレのような激しいものではなくウォーキングやジョギングなどの有酸素運動で十分なので日々の生活に取り入れてみてください。まだ運動習慣がないという人は、通勤時に自宅⇆駅まで歩くのもいいです。太陽の光を浴びながら軽い運動をすると想像以上に気分がスッキリします。
まとめ
今回は、現代人に多い過敏性腸症候群についてでした。働き盛りの男性などはこの過敏性腸症候群に悩まされていることが多いかと思います。まずは気分転換に近くの公園を散歩したり緑に触れ合うなどして気分転換されてみてはいかがでしょうか?今回もお読みいただきありがとうございました。
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